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カナダ -Ici et La- モントリオール

カナダ、モントリオールよりまもなく再開します。関 陽子のブログ。

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冬季オリンピック、聖火リレーの最終ランナーは?
バンクーバー冬季オリンピックの開会式で、
聖火リレーの最終ランナーを務めるのは誰か? 
という記事が新聞に載っていた。(CANWEST NEWSの配信)

タイトルは“Wanted: one hero to light Games torch”。
「求む、ヒーロー」というわけだが、
まさか、まだ本当に決まっていないのだろうか?

記事によれば、バンクーバー冬季オリンピックのオーガナイザーたちは
「1996年のアトランタ・オリンピックで強烈な印象を残した
モハメド・アリのような誰かを探している」とのこと。

モハメド・アリが、パーキンソン病のために震える手で聖火に点灯したシーンは、
確かに感動的だった。アメリカは、このオリンピックで参加国中最高の
44個の金メダルを獲得した。

というわけで、今回の冬季オリンピックでも、
開催地であるカナダの選手に勇気を与えつつ、
より多くの人々に強い印象を与えるヒロイックな人物がほしいというのだが……、
アリに匹敵する誰か、というのはかなり難しい注文だと思う。

ネット上では、ふざけたものも含め(パメラ・アンダーソンとか)、
最終ランナーを予想する試みがあちこちで行われている。

スポーツには関係のない有名人の名前もあがっているが、
もちろんスポーツに関係のある人のほうがいいだろうし、
私のようにスポーツにまったくと言っていい ほど興味がない者でも知っていて、
カナダの選手や観客が盛り上がる、という条件で決めるなら、
やはり、ウェイン・グレツキー氏ではないのでしょうか。

グレツキー氏は、“The Great One”と呼ばれる元プロ・ホッケー選手。
驚異的な記録をいくつも打ち立て、アメリカのスポーツ・チャンネルESPNが選んだ
「20世紀最高 のスポーツ選手」では第5位だ。
(1〜4位は、マイケル・ジョーダン、ベーブ・ルース、モハメド・アリ、
ジム・ブラウン)。
彼はまた、2004年にカナダの公共放送CBCが行った
「最も偉大なカナダ人」を選ぶ調査でも10位に選ばれている。

ちなみに、このとき14万人の視聴者投票によって選ばれた第1位は、
国民医療保険制度の基礎を作ったトミー・ダグラス氏。
堅実なというか、渋い選択だなあ……と、感心した記憶がある。

そして、The Greatest Canadianの2位はテリー・フォックス。
カナダで「ヒーロー」と言えば必ずあがる名前だ。
彼は18 歳で骨肉腫に冒され、右脚の切断手術を受けた。
入院中に他のがん患者が苦しむ姿を見て、何かしなければと考えた彼は、
がんの研究資金を募るため、義足でカナダを横断する「希望のマラソン」を敢行する。
1980年4月にスタートし、1日42キロ、143日、5,373キロの距離を走ったところで、
がんが肺に移転していることがわかり、マラソンは中断を余儀なくされた。
翌年、22歳の若さでこの世を去ったが、テリーの遺志は受け継がれ、
世界各地で毎年「テリー・ フォックス・ラン」というチャリティー・マラソンが
開催されている。また、テリー・フォックス基金は現在までに
400ミリオンドル以上の寄付を得て、がん研究に役立てている。

さて。
冬季オリンピックの聖火ランナーに話を戻すと、
テリーの母親であるベティ・フォックスさんを候補者として、
運営委員会に推薦する動きがあるらしい。
Facebookのページには、現在およそ12万人のメンバーが賛同者として名を連ねている。
目標は25万人だそうだ。

ベティさん自身は、
「(もしそんなことになったら)テリーのためにも大変光栄ですが、
これほど大勢の方々が私にといって下さることだけで、ただただ感激しています」
と、話している。

「最も偉大なカナダ人」に「医療保険の父」を選ぶ国民ですからね……。
ひょっとしたら、ありかもしれません。

テリー・フォックス基金のホームページはこちら。

テリー・フォックスの映像はこちら。

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Posted by 関 陽子
カナダ / 14:18 / comments(0) / trackbacks(0)



ワールド・ネットワーク、11月12日のリポート
『ラジオ深夜便』、11月12日のリポート内容です。
例によって、ラジオではお話ししていない追記もあります。


新型インフルエンザ、カナダでは?

先週から、新型インフルエンザを予防するワクチン接種が始まった。
メディアは連日、H1N1にかなりのスペースを使っているが、
話題はつきることがなく、次々に疑問が発せられ、問題提起が行われている。

ワクチン接種は、合法的に滞在している人なら誰でも希望すれば無料で受けられる。
ただし(日本と同様)、受けられる人の優先順位が決まっている。

州や市町村によって多少の違いはあるが、その順番は以下の通りだ。

1 妊婦
  65歳未満で、慢性的な持病(糖尿病、心臓疾患など)のある人

2 6ヵ月以上5歳未満の子供
  免疫不全の人
  6ヵ月未満の赤ちゃんの両親、兄弟(同居している家族)
  医療従事者

3 5歳以上19歳未満で持病のない人

4 65歳以上で慢性的な持病のある人

5 20歳以上の健康な男女

トロントやモントリオールでは、
病院に多額の寄付をした人が優遇されているという噂が流れ、
アルバータ州ではプロ・ホッケー・チームの選手達が
一般に先立って接種を受けたという疑惑が浮上。
それぞれ事実関係を調査している。

 全国紙The Globe and MailのH1N1特集には、
「もしワクチンによってひどい副作用に見舞われたり、
最悪のケースとして死亡した場合、
製薬会社を訴えることはできるのか?」といった質問も寄せられている。

先にアメリカの話をすると、米国では1980年以降、
小児ワクチンの製造会社を法的に訴えることはできなくなっているという。
そして、今回の新型インフルエンザに対するワクチン接種に関しても、
同様の保護措置が適用されることが今年の7月に決まった。

カナダのメディアによれば、
「製薬会社にとって、小児ワクチンの製造は決して儲かる仕事ではない。
その上、訴訟問題に巨額の弁護士料や結果次第で補償金などの負担がかかるとなれば、
どこもワクチンの製造など引き受けなくなってしまう」とのこと。
そして、アメリカの製薬会社は、新型インフルエンザのワクチンを作る条件として、
小児ワクチンと同じ保護を求めた。
それが認められなければ「小児ワクチンを作るのもやめると圧力をかけたため」、
米政府は、ワクチン製造が間に合わなくなる可能性を恐れて合意したという。

法的に訴えることはできなくても、
ワクチン接種によって受けた被害を申し出る場は用意されている。
通称「ワクチン法廷」(vaccine court)。
調査の結果、被害が認められれば、補償される可能性もある。

カナダの場合は、政府が製薬会社と特別な契約を結んでいる。
すべての責任は、その製薬会社を任命した政府が負うという内容で、
つまり、被害者が訴えを起こす場合は、
製薬会社ではなくカナダ政府を相手取るという形になる。

ただし、ケベック州は別(例によって例のごとく→苦笑)。
ケベックでは、アメリカと似た方法をとっている。


カナダの「ガイドブック」

カナダ政府は、移民としてカナダで生活を始める人々に向けての
ガイドブック的な役割を果たす文書を、大幅に改変すると発表した。
この文書の内容は、カナダという国のイメージを左右するともされ、
今後、話題になりそうだ。

カナダは、毎年約25万人の移民を受け入れている。
このガイドは、「国内で最も多くの人々に読まれ、また最も影響力を持つ文書のひとつ」
だという。

現在のガイドは、1997年に自由党政府が作成したものだが、
保守党の現政府は、
「カナダの歴史やアイデンティティーについての記述が弱々しい」
と批判している。
(貧血気味とか無気力などを表す、anemicという言葉が使われている)

今回の大きな変更点は、歴史の重視と軍隊の位置づけなどに関する記述。

たとえば、現在のカナダ軍は平和維持活動を中心とする「ピースキーパー」
のイメージを得ているが、
新しいガイドでは、第一次大戦から現在のアフガニスタンまで、
「闘う」軍の歴史を詳しく述べる。
また、政治に関しても、ケベック州の独立問題を含め、
これまではさらっと通り過ぎるような記述しかなかった部分を、
大幅に書き換えるようだ。

この「ガイド」は、ホームページにも掲載されており、
カナダとは何か? を人々が知るための公的な情報となる。

移民としてカナダの市民権を得るためには、
この国をどれだけ理解しているかを判断する試験に合格する必要がある。
「ガイド」は、その教科書でもある。

「市民権を得るというのは、単に合法的に滞在するためではなく、
市民としての権利を得ると同時に、自分もまた歴史の一部になることだ」
と、政府の代表は語っている。


おいしい語学

モントリオールに、新しいタイプの語学学校が生まれた。
各国料理のレストランと提携し、
食事をしながらその国の言葉と文化を学ぶ、というもの。

たとえば、イタリア語ならイタリア料理のレストランで、
シェフやウェイターと話をする。
イタリア語で料理の説明を聞き、注文し、食事中の会話を楽しむ。
スペイン語、ポルトガル語、ギリシア語、中国語のクラスも同様だ。

オーナーは、2008年の夏、バイクでカナダ全国を旅した。
そこで、カナダという国にはいかに様々な文化が根付いているかに気づき、
これを利用して何かできないものかと考えて、語学学校を開くことに決めたという。

そして、リサーチの結果、ありきたりな語学学校ではビジネスとして成り立たないと結論、
食事と語学を結びつけるアイデアを得た。

現在、モントリオールで提携しているレストランは31軒。
将来的には、バンクーバーやトロントでも同様の“教室”を開こうと画策中だ。

こんな感じでお話ししました。
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Posted by 関 陽子
『ラジオ深夜便』 / 14:26 / comments(0) / trackbacks(0)